ハーレーのカスタムやメンテナンスをしていると、頻繁に登場するのが「インチ規格」のボルト。
国産バイクや一般的なホームセンターパーツでは馴染みが薄い規格ですが、ハーレー・ダビッドソンはアメリカ生まれのため、車体全体に インチサイズのボルトが採用されています。
「ミリとインチの違いがよく分からない…」や 「ボルトを買ったけど工具が合わなかった…」 という方は、ここで基本を押さえておけば、確実に今後のカスタムの幅が広がりますよ!
ハーレーのカスタムやメンテナンスをしていると、頻繁に登場するのが「インチ規格」のボルト。
国産バイクや一般的なホームセンターパーツでは馴染みが薄い規格ですが、ハーレー・ダビッドソンはアメリカ生まれのため、車体全体に インチサイズのボルトが採用されています。
「ミリとインチの違いがよく分からない…」や 「ボルトを買ったけど工具が合わなかった…」 という方は、ここで基本を押さえておけば、確実に今後のカスタムの幅が広がりますよ!
●ハーレーに使われるボルト関連の購入はこちらから>>ハーレーパーツ|ボルト&ナット
日本製のバイクや機械では、ボルト径はミリ(mm)で表記されます。一方、ハーレーなどアメリカ車ではインチ(in)が基準。
1インチ=25.4mm
例えば 1/2インチのボルト は、太さに直すと“ 25.4mm × 1/2 = 約12.7mm ”となります。
ミリ換算で見ればわかりやすいですが、インチとなると感覚が慣れるまでは少し戸惑いがちですね。


インチボルトには、ネジ山(ピッチ)の規格も2種類、存在します。
| 規格 | 特徴 | 使用場所の例 |
|---|---|---|
| UNC(並目) | ネジ山が粗く、組み付けが簡単 | フレームや車体周り |
| UNF(細目) | ネジ山が細かく、振動に強い | エンジン周辺・精密部 |
外観では判断しにくいため、専用の計測ゲージを使用するのが確実です。
ボルト径が1/4より小さくなると、単位が#12・#10・#8…と「番号」表記になる場合があります。 ここでも慣れが必要ですが、パーツ購入時に間違えやすいため要注意です。
インチボルトに使われる工具の表記も注目&重要です。
ハーレーのボルトには SAE工具が必要 ということを覚えておきましょう。
| 表記 | 規格 | 対応箇所 |
|---|---|---|
| SAE(Society of Automotive Engineer)/米国自動車技術者協会 | インチ規格 | ハーレー向け工具 |
| Metric(メトリック)/メートル法 (Metric System) を指す言葉 | ミリ規格 | 国産バイク・一般工具 |
例えば1/4インチのボルトの場合。これは“ねじ径=太さ”が1/4インチという意味ですが、工具はボルトの「頭」の大きさに合わせる必要があります。
『1/4インチ(ねじ径)ボルト ≠ 工具サイズ 1/4インチ』であり、同じインチサイズのボルトでも、頭の形状が違えば使う工具は下記のように変わります。
| ボルトの種類 | 頭の形状 | 使用工具例 |
|---|---|---|
| 1/4インチ 六角ボルト | 六角頭 | 7/16インチ のレンチ / ソケット |
| 1/4インチ キャップボルト(六角穴) | ヘックス | 5/32インチ 六角レンチ |
| 1/4インチ トルクスボルト | 星形穴 | T27(ハーレーで多いサイズ) |
つまり...
★ 1/4インチ = ボルトの太さ
★ 工具サイズは「頭の大きさ」で決まる
当店でもよくある注文間違いになるので、ボルト購入時・工具準備時に混同しないよう注意しましょう!
| 使用箇所 | ボルト規格 | 工具サイズ |
|---|---|---|
| 外装・マウント類(六角ボルト) | 1/4-20 | 7/16インチ レンチ/ソケット |
| エンジンカバー周り | 1/4" 六角穴キャップ | 5/32インチ 六角レンチ |
| HD純正エンジンカバー | トルクスボルト | T27 ドライバー |
このあたりは、ハーレーのカスタム・日常整備でほぼ確実に登場しますので、覚えておいて損はないでしょう。
一部ホームセンターでは「ウィット規格」のインチボルトが販売されています。こちらはイギリス発祥のボルトであり、アメリカのインチボルトのネジ山の角度が60°に対して、ウィット規格は55°。同じように見えて、”ハーレーの規格とは異なるため使用は厳禁。
使用すれば強度が足りず、締め付け時に頭がなめたり、折れたりなど重大なトラブルの原因となりますので、ハーレー用ボルトは当店アンバーピースのような専門店で選ぶようにしましょう。
日常生活の中で「インチボルト」はあまり馴染みがありませんが、ハーレーに乗る上でおのずと触れる事になる“インチ”というサイズ表記。インチボルトへの理解が進むと、カスタムやパーツ交換がグッと楽になります。改めてサイズを確認し、工具を揃えれば、ハーレーとの付き合い方も、いい方向に向かうのではないでしょうか。
これからのハーレーライフ、カスタムライフにぜひ役に立ててください。
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