サスペンションが与える恩恵は大きい

サスペンションが与える恩恵は大きい

乗り心地を改善するためのキモとなるのはサスペンションでしょう。座るだけに限定するのであればシートのほうが重要かもしれませんが、走行中の乗り心地という点でいえばサスペンションに軍配があがります。しかし、サスペンションが与える恩恵はそれだけではありません。

サスペンションの基本的な役割

車輪付きの構造をしている乗り物のすべてはサスペンションによって大きく乗り心地を改善してきました。サスペンションとは、車輪と車体の間にはいって、路面からの衝撃を吸収する役割を持っています。舗装されたアスファルトもなく、まだ道路もまともな整備がされていない時代に、サスペンションもなく馬車にゴトゴト揺られながら移動する、というのは想像しただけでもお尻が痛くなってしまいそうです。

乗車した人間を衝撃から守り、乗り心地を良くする。というのがサスペンションの役割であるところは想像に難くないでしょう。もちろんその意味合いはあるのですが、サスペンションが与える恩恵は、何も乗車した人間に対してだけではありません。車輪と地面の接地性を良くする効果もあり、滑りにくく力を伝えやすくすることで、ハーレーの駆動性や制動性を上げることにも一役買っています。

基本的な仕組み

基本的な仕組み

衝撃を吸収するということで、分かりやすいのはバネ構造。サスペンションの多くは、スプリングがこれでもかというくらいに主張しているパーツが多く、力強く捻られたスプリングには信頼感が持てるでしょう。

多くのサスペンションはバネをむき出しに、男らしいデザインが一般的でしたが、近年においてはハーレーもカジュアル化の波が来ていることもあり、スプリング部分を覆い隠して無骨さを軽減したものや、そもそもスプリングを用いないエアサスペンション構造の物や、それらを組み合わせた物など、様々な工夫を凝らしたサスペンションが登場しています。

調整可能なサスペンションで車体に合わせてフィッティング

調整可能なサスペンションで車体に合わせてフィッティング

取付け後に調整可能なサスペンションもあります。サスペンション業界でも屈指の実力派オーリンズから登場しているS36PR1C1LBもその一つ。初期セッティングでも十分な性能を発揮しますが、エンジンのパワーやタンデムなど、カスタムや状況に合わせて細かく調整が出来る高品質なサスペンションです。

伸び側・圧側減衰力調整、車高調整、スプリングプリロードアジャスターも装備しているサスペンションなので、ミリ単位の細かな調整も可能です。調整可能なサスペンションはほかにも多く出ていますが、ここまで広い範囲で調整が出来るサスペンションはあまりありません。

硬すぎず、柔らかすぎずの調整をくりかえし、最適な硬さへフィッティングできれば、長時間のツーリングでも体に負担がかかりにくく、エンジンパワーをタイヤに正しく伝えることが出来るので、更にツーリングが楽しめるようになることでしょう。

サスペンション リアとフロントの違い

ハーレーのサスペンションには、後ろ側に取り付けられたリアサスペンションと、前方に取り付けられたフロントのサスペンション(フロントフォークロワリング)、があります。それぞれに異なる役割を持っています。

リアサスペンションは後輪からの衝撃を吸収するとともに、後輪駆動なので加速にも深く関わってきます。ですので、EFIチューニングでエンジンパワーも上げたのであれば、リアサスペンションを調整することをオススメしています。

フロントのサスペンションは制動性に大きく関わります。もちろん前輪からの衝撃も緩和しますが、走行時のハンドリングの取り回しや、急ブレーキをかけた際にもバランスを大きく崩さないかといった安全面に対する役割が重要でしょう。

恩恵の範囲が広いパーツ

恩恵の範囲が広いパーツ

制動性が良くなったり衝撃を緩和したりと、たった1ヶ所のカスタムだけで大きな影響を与えるサスペンション。ローダウンのために交換する人もいるのでカスタムする箇所としては人気のパーツです。

足つきも良くなり、乗り味も向上、お尻も痛くなりにくくできるサスペンションのカスタム。検討してみるのはいかがでしょうか。


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